前回は、わたくしオークラが不安障害を克服するために、なるべく簡単にできて続けられ、なおかつ効果があったんじゃないかなというもののひとつとして、頭の中のつぶやきを意識するというお話をしました。

普段からおこっている頭の中のつぶやきを意識して、それがもし気持をマイナスに向けてしまいそうな言葉をつぶやいていることに気づいたら、それを気持ちがプラスに向けれらるような言葉に変えてあげる、というものでした。

そして今回も、簡単に試していただくことができて、続けられるものをご紹介していきたいと思います。

顔面の筋肉をほぐしてあげる

簡単に試していただくことが出来る方法、もうひとつのことですが、
皆さんは最近いつ大笑いしましたか?

これは私が不安障害で、毎日毎日
「いつ復活できるのか」
「本当に今の状態が改善されるときがくるのだろうか」

と、不安に不安を重ねる毎日のときにふと気付いたことなんですが、

なんか顔の筋肉がこわばってる、顔に表情がない、そういえばここ最近ぜんぜん笑っていない。

とにかくもう常に顔全体がこわばって、への字に垂れ下がっている状態ですね。

もう顔全体がガッチリとこわばった状態で、固まってしまっているような感じでした。

そこで「自分の顔、顔面の表情を動かしてみよう」ということを試してみました。

これがですね、思った以上の効果がありまして、みなさんにも試してみていただきたいと思います。

顔面の動かし方は人それぞれでいいと思うのですが、私の場合はよく発声練習などで
「ア・エ・イ・ウ・エ・オ・ア・オ」
なんてのをやっていると思うんですが、それをですね声は出さないですけど、大げさに顔面全体の筋肉を使ってやってみる、ということをしていたんです。

どんな方法でもいいと思います。

とにかく、このこわばった顔面の筋肉を目いっぱい使ってほぐしてあげる。

視線の向きと表情を変えてみる

そして次に、この視線の向きと表情を変えてみる。

心が落ち込んでくると表情がへの字型になり、視線が下向きになりやくなります。

たぶん、そんな信号が脳から送られてくるんだろうと思いますが、それに対して表情を変えてみて、視線を上向きにする。

そして逆に、脳に信号をお繰り返してあげる、みたいな感じですかね。

顔の表情というのは、感情に密接に関係しているということは、みなさんご存知の通りだと思います。

なにかしらの感情をもつことで、それが顔の表情に表れる、という考えが一般的ですが、それとは逆に、表情が感情を生み出す、という説があります。

それが、アメリカの心理学者トムキンスが発表した説で「顔面フィードバック仮説」というものです。

顔の表情筋が刺激されると、それが脳にフィードバックされ、その表情通りの感情が生まれてくると言われています。

怒った表情をすれば、怒りやイライラの感情が生まれてくるし、不安な表情をすれば、不安な感情が生まれてくる。

笑った表情をすれば、楽しさや、嬉しさの感情が生まれてくるということです。

感情というものは、「表情をつくる」ことで変えることができる、ということですね。

また、笑顔をつくることで、脳の中の報酬系回路というものが、刺激されることがわかっています。

脳の中の報酬系回路とは、腹側被蓋野と側坐核を結ぶ経路を中心に、前頭前野・背側線条体・扁桃体などの領域が連携したもので、ご褒美がもらえたときや、「この先いいことがあるんじゃないか」と期待したときに、活発に活動が見られるといわれています。

不安を生み出すもととなる扁桃体が、報酬に対して目を向け活動しているということは、扁桃体が不安から目をそらしている状態ということです。

さらには、不安を抑える前頭前野も活発に働き始めるので、一挙両得ということですね。

なので、不安によって凝り固まってしまった顔面の表情というものを、おもいっきり動かすようにしてほぐしてやり、そして意識して、気付いたら口角を上げるようにして、笑顔の表情をつくるようにしてみてはいかがでしょうか。

背筋を伸ばすことを心がける

どうしても気持ちが沈んでいたりすると、肩がおち、うなだれたような前かがみの姿勢になりがちです。

うなだれたような前かがみの姿勢になると、頭を支えるため、首、肩、背中に負担がかかりやすくなります。

またそのような状態になると、肩コリや背中の痛みが起こるだけでなく、胸部が圧迫されることで呼吸が浅くなり、血液循環の悪化がみられます。

そうすると、脳に行き渡る酸素の量が少なくなってしまいます。

この意識ではわからないほどの、酸素量の低下が、血液中の二酸化炭素の濃度を上げてしまい、そうすることで扁桃体が刺激され、不安やパニックを招きやすい状態になることがわかっています。

また、酸素量の低下がみられると体調の変化として、どのようなことが起こるかというと、脈拍の増加、呼吸数の増加、集中力の低下、胃もたれ、吐き気などの症状を、引き起こしやすい状態になってしまいます。

不安障害をもたれている方はわかると思いますが、不安に陥ったとき、精神的にあらわれる症状として、同じようのものを経験されている方がほとんどなのではないでしょうか。

要は、精神的なものからもたらされる症状と、酸素量の低下からもたらされる症状、ダブルで引き受けてしまうということになります。

なので、なるべく意識して、背筋が丸くなってきたなと気づいたら、背筋を伸ばし胸を張るようにして姿勢を正す。

そして、1回1回の呼吸で、酸素を多く取り込めるようにしていくことを、心がけるようにしてください


姿勢や表情というものは、私たちの心や身体に密接に関係してくるものになります。

このようにこわばった顔面の筋肉をほぐし、表情を変えてみる。

そして背筋をピンとして胸を張った姿勢を心がけるようにする。

その信号が脳に送られる。

たったそれだけのことで、どれだけ気持の変化というものが現れてくるのか、試していただければと思います。