不安障害との付き合い 01
こんにちは、マインドトレーナーのオークラです。
わたくし心理セラピスト、マインドトレーナーなどというものを現在やっておりますが、今から十数年前、不安障害という心の病におちいっていました。
そんなおちいっていた心の病、まずは不安障害に襲われたきっかけとなった、その時のお話をしたいと思います。
始まりはノロウィルスという言葉
むか~しむかしオークラは、リラクゼーションマッサージのお仕事をしていたのですが、リラクゼーションの仕事を初めて、約5年ほどたったときのことです。
お客様からは、けっこう指名のご予約などをいただけるようになり、気持ちの上ではかなり調子にのっていました。
ですが、どんな仕事でもそうだと思いますが、前もってお客様から予約が入ったら、当日は絶対に休むわけにはいかない・・・ 特に指名の予約をもらったら・・・
それは寒かった1月頃の話だったと思います。
世間では、ノロウィルスというものが流行りだし、テレビを付ければ、どの番組もノロウィルスの話題でもちきりでした。
今では毎年のように出てくる「ノロウィルス」というキーワードですが、その年までは、ほとんど聞いたことのないものでした。
そしてテレビでは、「突然の吐き気、下痢の症状をもよおします。ノロウィルスに注意してください」と、毎日のように注意が呼びかけられていました。
「ふ~ん、ノロウィルスねぁ~」
と自分の中では、さほど気にも止めてもいなかったと思っていたのですが・・・
ある日のことです・・・
ちょっとした不安から
その日は日曜日、リラクゼーションのお仕事の稼ぎどころです。
私はその日、 遅番で12時からの出勤。
朝も時間に余裕があるので、ゆっくりテレビを見てからの出勤。
当然その日のテレビのワイドショウ的な番組では、ノロウィルスの話題を特集で取り上げていました。
そして出勤時間になり仕事場へ。
ただ、その日の前日に友達と夜にファミレスで、コーヒーとタバコをガツガツと・・・(今ではタバコはやめました)
多分そのせいで、微妙に胃の調子がイマイチ(-_-;)
なんだか胃がムカムカと・・・
はじめてのパニックへ
しかし、日曜日はかなり忙しく、その日の予約はびっちりと・・・
そして一人目のお客様に入り施術しているとき、「胃がもたれるなぁ~」と思っていたその時、
テレビでやっていたノロウィルスの話題のことが頭に浮かび
「ん、この胃の調子が悪いのは、ノロウィルスが 原因じゃないだろうな~」
なんて不安が頭によぎりました。
そしてその一瞬の不安から、テレビで言っていた、
「突然の吐き気と下痢をもよおします」
という注意が頭にうかび、
この抜け出せない状況、突然の吐き気と下痢。
この抜け出せない状況、突然の吐き気と下痢・・・
このキーワードが、私の頭の中をグルグルとかけめぐります・・・
そうすると、どうでしょう・・・
不安とともに、どんどん気持ち悪くなってくる感じだし、お腹の調子も悪くなってくる感じだし・・・
「え~!!まだ このお客様に入ったばかりだし、施術の時間50分ぐらい残ってるし、このあとも予約がびっちりだし・・・
ど、ど、どうしよう (;゚Д゚)・・・」
この抜け出せないという状況・・・
もう私の頭の中は不安でいっぱいになって、そしてパニック状態へ!!
呼吸の仕方もわからなくなるし、心臓もバックンバックン、足腰に力が入らず、ガクガクしてくるし・・・
立っているのがやっとの状態・・・
ハァハァ、どうしよう・・・
どうしよう (;´Д`)ハァハァ・・・
どうにか一人目のお客様を終えてトイレに駆け込み、でも何も出るものもなし・・・
すぐに次の予約のお客様も来るし、トイレでもあたふたあたふた・・・
そして次のお客様に入ったのですが、
「なんなの、この気持ち悪いの・・・? なんなの、このお腹の調子悪いの・・・? なんなのこれ~!?」
もう頭の中はそのことでいっぱいいっぱい・・・
力も入らず、足もガクガク、息もゼイゼイ・・・
「ダメだ、ダメだぁ~」
そしてマネージャーに、「いま予約が入っている分で、今日は早引きさせてください」と告げ、なんとかつらいその日を乗り切り、
翌日の朝、お医者さんへ・・・
胃腸科のお医者さんへ行ったのですが、 結局ノロウィルスは見つからず、ですがその日から毎日、胃の調子は優れず、唾液が出ないので口の中はカラカラ、胃の中は熱くなるような感覚。
もう毎日が胃薬だより・・・
心配なので数日後、胃腸科で胃カメラで見てもらっても、胃にはちっちゃいポリープがひとつあるけど、これは問題ないとのこと・・・
パニックを繰り返す毎日へ
それでも仕事の日はなんだか毎日胃がもたれて気持ち悪く、そして心配と不安で頭がいっぱいに。
お客様に入ると、胃の気持ち悪さと、この施術中という抜け出せない状況で、いつまたあのパニックに襲われるのか、という恐怖・・・
「大丈夫かな・・大丈夫かな・・・?」
そう思うとまた仕事中、不安に襲われ足腰ガクガク、呼吸もゼイゼイ。
そしてパニック状態に・・・
仕事の日は、毎日毎日がこんなことの繰り返しでした。
心療内科へ
結局何がなんだかわからず、そしてどうしようもないので心療内科のお世話へ
その結果、不安障害とのこと・・・
その日から、お薬のお世話になることになりました。
薬があるとなんとなく安心できるような感じだけど、それでも不安は不安・・・
テレビのバラエティ番組を見ていても、ぜんぜん楽しめないし、何をしていても胃がムカムカしていて、いつまたパニックに襲われるかわからない、という不安。
そして、
いつこの状態から回復するのか・・・
回復することができるのだろうか・・・
という、先が見えないこの状態。
そして、うつ状態へと・・・
たぶんこの時期は、ホントに顔の表情というものがなかったと思います。
どん底まで突き落とされたような・・・
生まれて初めて味わった不安障害という心の病。まさか心の病というのが、こんなにも恐ろしいものだとは思ってもいませんでした。
これが不安障害とのお付き合いが始まったきっかけでした。
ただ、今思えばその以前から、心配性というのはあったと思います。
≫ 次回、自分がパニックに襲われるまでを分析・イメージしてみることで、「自分で思いついた方法で不安を追い払ってみた」お話です。